翔んでいるという錯覚

人間には、グライダー能力と飛行機能力とがある。受動的に知識を得るのが前者、自分でものごとを発明、発見するのが後者である。両者はひとりの人間の中に同居している。グライダー能力をまったく欠いては、基本的知識すら習得できない。

—中略—

しかし、現実には、グライダー能力が圧倒的で、飛行機能力はまるでなし、という“優秀な”人間がたくさんいることもたしかで、しかも、そういう人も“翔べる”という評価を受けているのである。(中略)お互いに似たようなグライダー人間になると、グライダーの欠点を忘れてしまう。知的、知的と言ってれば、翔んでいるように錯覚する。

思考の整理学(外山滋比古)」〜Ⅰ グライダー、p13、p14

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